
映画「ダンガル きっと、つよくなる」を観ました

※以下、ネタバレあります。
レスリングのルールが少しわかりました
「息子が産まれたら、レスリングを教えよう」。かつてレスリングの国内チャンピオンだったマハヴィルはそんな希望を持っていたが、産まれてきたのは4人とも女の子。一度は夢を諦めたが、2人の娘にレスリングの才能があるとわかり…。
父親が娘ふたりに厳しくレスリングを教え、葛藤や挫折がありながらも着実に実力をつけていく…、実話をベースにつくられた作品です。
てっきり子供時代がメインなのかと思ってましが、子供時代と大人時代で半々といった感じでした。
この映画をみて、少しですがレスリングのルールがわかりました。
スポンサーリンクインド映画の絵力
マハヴィルがレスリングの実力を証明するために戦う序盤のシーン。インド映画独特のエネルギーが画面から伝わってきます。
筋骨隆々な体は大きなスクリーンに映えます。(その後のビール腹は役作りをしたのでしょうか? このシーンとの差が凄いです)
本作品はマハヴィルの顔面アップが多いので、観終わったあともしばらく残像が残りました。
背負うモノがちがう
「金メダルをとったら、この国の女性の希望となる」
もう、背負うモノのスケールが違いすぎますね。
リアルより創作のほう見やすい
プロスポーツ、オリンピック、世界選手権、箱根駅伝等、国内外問わず日々あらゆるスポーツが行われています。
あまり観ないので想像になってしまいますが、メディアの取り上げ方がやたら「ドラマ仕立て」になっているような気がします。
家族の支えや、いままでの苦労、ライバルの存在。
これらの要素なくして、勝ち上がることはなかったでしょう。そして国民もその選手の持っている「ドラマ」や「エピソード」が好きなのだと思います。
でも、ですね。そういったことを取り上げれば取り上げるほど、その熱量に「自分には眩しすぎる」と一歩引いてしまうんですよね。
このダンガルという作品も家族愛満載の映画なのですが、なぜか映画だと素直に観れます。
ノンフィクションが沸騰したヤカンのお湯なら、フィクションはポットの保温80℃くらいな感じ?
これぞ映画というシーン
終盤のワンシーン。これぞ映画! という、ならではの演出があります。
うまいなぁ、にくいなぁ。
でも、あの親父さんなら部屋に転がっている道具を使って、ドアノブ破壊できたのでは?
おそらくこのシーンを撮りたいがゆえの「閉じ込め」だったのかなと。はい、無粋な深読みです。
目指す道があって結果も出て
はじめこそイヤイヤ練習していた娘二人。けれど試合を経験することで勝ちへの闘志に火が付きます。
父の遺伝もあると思いますが、ふたりとも次々メダルを獲れるまでの選手に成長したので、最良の結果と言えるのではないでしょうか。
金メダルが目指す頂点かつゴールだとすると、それはあまりにも狭き門ゆえ、達成できるひとはホンノ一握り。どんなに熱い夢も希望も叶わず終わるひとが圧倒的です。
この娘たちも、レスリングをしなければまったく違った人生だったと思います。
でも必ずしも自分で考えた道だけが「進路」でも「最良」でも「最善」でもなく、他者からの要素もふくめ「人生てこういうこともあるだろうな」とも感じました。
スポンサーリンクまとめ
ひょうひょうとした感じの甥のオムカル。気軽に「おじさんについていくよ」とか言っちゃって、オイオイ仕事は? と思いましたが、そういったユルさも心地よかったです。
娘を心配しながらも見守る母親の目線が優しく、複雑な胸中をふくめ愛情が伝わってきました。
しかしあんなに鶏肉料理を嫌がるとは、インドでは鶏肉は一般的ではないのでしょうか。でも、街では売っているし、その後繁盛してたしなぁ。
闘争心の少ない自分のようなタイプには別次元の世界でしたが、途中何度も涙し試合のシーンでは「勝ってほしい! 」と手に汗にぎりました。
濃度100%の生き方と1000%の父の熱意。
そんな映画でした。
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