永遠とか生涯ってハードルあがっちゃうよね 映画【DESTINY 鎌倉ものがたり】

「けっこう良かったよ」と知り合いから聞いたので鑑賞することにした「DESTINY 鎌倉ものがたり」。そのススメがなければ、この映画の存在すら知りませんでした。原作も読んだことがなく、宣伝は一度も見てません。事前情報ゼロのまっさらな状態で観てきましたので感想を書きます。

ネタバレあります。

はじめはホントに微笑ましかった

序盤は堺雅人と高畑充希演じる夫婦がほほえましく「こんな感じなら結婚っていいって思えるなぁ。若者にこれを見せたら少子化対策になるのでは?」という気持ちになりました。*役名ではなく役者名で書きます

しかし、だんだんと舌ったらずな高畑充希のセリフ回しが気になるようになり、愛くるしい妻の押し売り感に胸やけがしてくるように。(演技力は達者だと思うので、問題は演出かと)

みたことのない世界をみせて欲しかった

三分の二は現代の話。現代といっても、レトロな雰囲気を漂わせていたかと思えば、逆に近年ぽいところもあったりで時代背景がバラバラな描写は意図的なのでしょう。

鎌倉という街で妖怪や魔物が人間と共存しているんですが、妖怪や夜市や空気感に目新しさはなく。

後半は黄泉の国の話。これまたどこかで見たような世界観が繰り広げられます。せっかくCG全開なのだからそのメリットを生かして、今までにない「そうきたか!」と思わせる新しい黄泉の国ワールドを展開してほしかったなぁ。妖怪たちのデザインしかり。(原作を忠実に再現しているとか?)

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魔物よ ほかにイイ人いるって

高畑充希に想いをよせる天頭鬼という、欲望の塊が妖怪になったという魔物。いつかは自分の妻にと思っているのに、堺雅人と高畑充希は平安時代からこっち、生まれ変わるたびに出会い夫婦となることのくり返し。

平安時代794年~現代2018年。その間、1224年。60年の生涯と想定しすると、隙間なく生まれ変わったとして約20回。(60年の根拠はありません。時代によって寿命も違ったでしょうから、ざっくりとした数字で計算しました)

今度こそ! と、二人の生まれる時期を少しずらして、これなら夫婦にならないだろうとハンパな画策を講じる魔物。

いやいや、甘いよ魔物。

それくらいの年の差じゃあ、くっつくって。実際、現世でも結婚しちゃったしね。

まさに運命宿命DESTINY。

魔物も堺雅人を捕らえて「生涯自分の妻となることを誓え、さもないとこいつの命は」なんて高畑充希を脅さないで、「今世だけ夫婦になって」と譲歩したお願いをすれば、高畑充希と夫婦になれたかもしれない。

いちど一緒に住んでみれば高畑への熱も落ち着くだろうし、意外に合わない女だったって可能性もあるわけで。高畑だって延々堺雅人じゃ飽きるのでは? かといって、魔物と一緒になれるかっていわれれば嫌だろうけど。

障害があればあるほど、堺&高畑夫婦のキズナは強まり、ふたりの恋が燃えてしまうという、着火剤かつ燃料ポジションの悲しき魔物さん。

「魔物には、もっとほかにイイ人いるって! 」と次第に魔物に感情移入するように。

人間手に入らないほど、焦がれてしまうのだな。人間じゃなくて魔物だけど。

それに「想像している時がいちばん楽しい」ってこともある。

魔物の願いが叶えられたとき、欲望の塊である魔物は願いが成就したことで、浄化され消えてしまうんじゃないだろうか。

よって、魔物の恋が実らず、堺雅人に成敗されるまでがワンセットであり、この関係は今後も未来永劫続くのでしょう。

緊張感がほしかったバトルシーン

黄泉の国の「念」をはやばや習得し、技としてくりだす堺雅人。

見せ場の魔物とのバトルシーンは緊張感がなく、途中で飽きてしまった。

129分て長いですよ。もっと短くできなかったのかなとエンドロールを見て納得。

監督・脚本・VFXが同じ人。これじゃ誰も口を挟めないですね。

よいところもありました

貧乏神の田中泯はさすがの存在感だし、死神役の安藤サクラもヒョウヒョウとした演技が良かった。薬師丸ひろ子の居酒屋の女将も魅力的。あの声は貴重ですね。

批判ばっかでもなんなので、どこかイイ部分を探さなければと考えましたが

「あ、これって子供向け映画だったのかな」

と思えば、まぁ、こんなものかもね、と落としどころが見つかりました。

堺雅人の着物姿や鎌倉の家は雰囲気があるので、そこで繰り広げられる出来事なら(本作でも十分繰り広げられていたけど)、もっと見たいなと思いました。

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